※臼井理恵選手、羽座妃粋選手、増矢理花選手は代表初選出。
GK No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/失点 1 海堀 あゆみ
カイホリ アユミ1986.09.04 170cm 64kg INAC神戸レオネッサ 42/-35 18 山根 恵里奈
ヤマネ エリナ1990.12.20 187cm 78kg ジェフ千葉L 8/-8 DF No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/得点 3 岩清水 梓
イワシミズ アズサ1986.10.14 162cm 54kg 日テレ・ベレーザ 104/10 2 有吉 佐織
アリヨシ サオリ1987.11.1 159cm 52kg 日テレ・ベレーザ 22/0 4 北原 佳奈
キタハラ カナ1988.12.17 173cm 62kg アルビレックス新潟L 2/0 5 長船 加奈
オサフネ カナ1989.10.16 170cm 55kg ベガルタ仙台L 8/0 15 臼井 理恵
ウスイ リエ1989.12.28 170cm 62kg 浦和レッズL 0/0 16 羽座 妃粋
ハザ ヒスイ1996.3.16 167cm 55kg 日本体育大学 0/0 MF No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/得点 8 宮間 あや
ミヤマ アヤ1985.01.28 157cm 50kg 岡山湯郷Belle 136/32 9 川澄 奈穂美
カワスミ ナホミ1985.09.23 157cm 50kg シアトル・レインFC
(アメリカ)59/14 6 阪口 夢穂
サカグチ ミズホ1987.10.15 165cm 58kg 日テレ・ベレーザ 76/20 14 木龍 七瀬
キリュウ ナナセ1989.10.31 161cm 51kg スカイブルーFC(米) 11/1 7 中島 依美
ナカジマ エミ1990.9.27 158cm 51kg INAC神戸レオネッサ 15/3 17 猶本 光
ナオモト ヒカル1994.3.3 157cm 50kg 浦和レッズL 2/0 FW No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/得点 13 菅澤 優衣香
スガサワ ユイカ1990.10.5
168cm 62kg ジェフ千葉L 16/3 10 高瀬 愛実
タカセ メグミ1990.11.10 164cm 63kg INAC神戸レオネッサ 45/6 11 吉良 知夏
キラ チナツ1991.7.5 161cm 55kg 浦和レッズL 5/2 12 増矢 理花
マスヤ リカ1995.9.14 160cm 53kg INAC神戸レオネッサ 0/0
北朝鮮 準優勝 日本 3位 韓国
グループリーグの結果
順位 国名 勝点 勝 引 敗 得点 失点 得失点 1 韓国 9 3 0 0 28 0 +28 2 タイ 6 2 0 1 20 5 +15 3 インド 3 1 0 2 15 20 -5 4 モルディブ 0 0 0 3 0 38 -38
順位 国名 勝点 勝 引 敗 得点 失点 得失点 1 日本 7 2 1 0 15 0 +15 2 中国 7 2 1 0 9 0 +9 3 台湾 1 0 1 2 2 9 -7 4 ヨルダン 1 0 1 2 2 19 -17
順位 国名 勝点 勝 引 敗 得点 失点 得失点 1 北朝鮮 6 2 0 0 10 0 +10 2 ベトナム 3 1 0 1 5 5 0 3 香港 0 0 0 2 0 10 -10
なでしこジャパン 0-0 中国女子代表
(前半0-0)2014年9月15日(月・祝) 20:00キックオフ 試合時間90分
インチョン・フットボールスタジアム(韓国/仁川)~スターティングメンバー~
海堀あゆみ
有吉佐織、北原佳奈、長船加奈、臼井理恵
阪口夢穂、中島依美、宮間あや、川澄奈穂美
高瀬愛実、増矢理花~控えメンバー~
山根絵里奈
岩清水梓、羽座妃粋
木龍七瀬、猶本光
菅澤優衣香、吉良知夏~得点経過~
none~選手交代~
70分 高瀬愛実 → 菅澤優衣香
77分 増矢理花 → 吉良知夏
90+2分 中島依美 → 木龍七瀬~マッチポレポート~
第17回アジア競技大会は、開幕に先駆けてサッカーのグループステージが14日からスタートし、15日、なでしこジャパンが初戦・中国女子代表戦に臨みました。
13日に山形で強化試合・対ガーナ女子代表戦を行ったチームは14日に仙台空港から仁川国際空港へと移動。「移動してすぐの試合だが、来年のワールドカップでも移動があるし、いいシミュレーションとしたい」と佐々木監督は語り、キャプテンの宮間あや選手も「厳しい戦いになるだろうが、アジアで負けは許されない」と気を引き締めての韓国入りとなりました。そのまま選手村に入り、準備を進めてきました。
2連覇を目指す日本はこの中国戦、直前に行われた強化試合・対ガーナ女子代表戦と同じ布陣で臨みました。守備の意識が高く時折鋭いカウンターを狙ってくる中国に対し、新しい選手とのコンビネーションを構築する日本は前へと向かいますが、ゴールを奪えず初戦を0-0の引き分けで終了しました。同グループではこの日、ヨルダン対チャイニーズ・タイペイ戦も行われ、2-2のドローとなりました。日本の第2戦は18日(木)、中2日でのヨルダン女子代表戦です。
~試合後のコメント~ 佐々木則夫 監督
第一戦ということでチームとして気負ってしまったのか、パスミスやコントロールミスもあり、最後まで仕留めることができませんでした。中国は粘りもあって、守ってカウンターというチームに仕上がっていました。我々はミドルシュートやロングシュートを意識的に狙いましたが、手数をかけすぎた部分もあったと思います。イメージを持ったなかでの失敗ですが、勉強になり、いい反省になりました。ワールドカップにつなげるためにも、攻守の切り替えの早さなど意識を高く持っていきたいと思います。宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
なでしこジャパンとしては引き分けは良くないことですが、新しいメンバーと少ない日数で準備をしてきたなかで、負けなかったことはポジティブに捉えたいと思います。このメンバーでどういうサッカーが出来るかが大事で、それをどう大きくしていくか、だと思います。残り5試合をきちんと勝ち抜いていかなければいけませんし、ここに来るからには優勝を目指しているので、一丸となって頑張りたいです。川澄奈穂美 選手(INAC神戸レオネッサ)
全員で勝ちにいっていたので悔しいです。中国はカウンター狙いできていたので、こちらはどうボールを動かすかが重要でした。あとは最後のシュートまで持って行くところです。この先も試合は続いていくので、切り替えて、前向きにいきたいと思います。臼井理恵 選手(浦和レッズレディース)
グループステージで一番重要な試合であることはわかっていましたし、絶対勝っていい戦いをして次につなげようと話をしていました。得点が取れず、いい形もなかなか作れずに引き分けたのは残念です。個人的にはボールを受けたときの判断が遅く、国内でプレーするのとは違って相手が深くくるため、イージーミスが多くなってしまいました。ドリブルで突破できた場面もありましたが、ファーストタッチの質、ポジショニングを意識しないと通用しないとわかりました。ボールを後ろに下げたりと消極的なプレーも多かったので、次はチャレンジしていきたいです。グループステージもまだ2試合あるので、点を多くとって1位で通過したいです。
なでしこジャパン 12-0 ヨルダン女子代表
(前半8-0)2014年9月18日(木) 20:00キックオフ 試合時間90分
Namdong Asiad Rugby Field(韓国/仁川)~スターティングメンバー~
山根絵里奈
有吉佐織、北原佳奈、長船加奈、臼井理恵
阪口夢穂、宮間あや、川澄奈穂美、木龍七瀬
吉良知夏、菅澤優衣香~控えメンバー~
海堀あゆみ
岩清水梓、羽座妃粋
中島依美、猶本光
高瀬愛実、増矢理花~得点経過~
5分 川澄奈穂美(なでしこジャパン)
12分 菅澤優衣香(なでしこジャパン)
20分 阪口夢穂(なでしこジャパン)
32分 阪口夢穂(なでしこジャパン)
36分 オウンゴール(なでしこジャパン)
39分 菅澤優衣香(なでしこジャパン)
41分 菅澤優衣香(なでしこジャパン)
44分 吉良知夏(なでしこジャパン)
49分 吉良知夏(なでしこジャパン)
60分 宮間あや(なでしこジャパン)
71分 阪口夢穂(なでしこジャパン)
81分 川澄奈穂美(なでしこジャパン)~選手交代~
65分 長船加奈 → 岩清水梓
76分 木龍七瀬 → 増矢理花
82分 菅澤優衣香 → 中島依美~マッチポレポート~
初戦・中国戦に引き分けたことにより、グループステージ突破のため、この第2戦で多くの得点を狙っていくなでしこジャパン。ヨルダン女子代表を相手に、序盤から主導権を握って攻めにかかります。
前半5分、宮間選手のスルーパスに抜け出した川澄選手が得点を決め先制。続く10分、阪口選手からのクロスを菅澤選手が落とし、吉良選手がシュートを放ちますが得点にはいたりません。すると12分、川澄選手からのクロスに菅澤選手がヘディングで合わせ、2-0に。さらにはコーナーキックからのボールを阪口選手がヘディングで合わせ3-0、宮間選手が左から上げたボールがこぼれたところを再び阪口選手が決めて4-0と得点を重ねていきます。36分には有吉選手からのアーリークロスに吉良選手が反応して相手のミスを誘いオウンゴールで5得点目。39分、41分にも吉良選手のシュートがこぼれたところを菅澤選手が決め、7-0とします。日本は得点が決まるたびにボールを素早くセンターサークルに戻し、貪欲に攻める姿勢を見せます。44分には、木龍選手が左サイドを抜け出し中へクロス、これを吉良選手が落ち着いて決め、8-0で前半を折り返します。後半はこの日2得点目となった吉良選手のゴールで幕を開け、60分に川澄選手のボールに宮間選手がダイビングヘッドで合わせて10-0とします。65分、長船選手が選手同士の交錯により、打撲を負って交代。岩清水選手がピッチへと入ります。その後も阪口選手の8年ぶりとなる代表でのハットトリック、川澄選手の得点も決まり、12-0で試合終了。
~試合後のコメント~
佐々木則夫 監督
ノックアウトステージ進出に向けて得失点差を意識して試合に入り、テンポの早い展開、また泥臭くボールを奪うことを目指しました。最初から最後まで、切り替えを早くし、1点でも多く取ろうと全力でみんなが取り組んでくれた結果です。守備でもリスクをしっかりと管理して頑張ってくれました。次戦は同じ時間帯で我々のチャイニーズ・タイペイ戦、そして中国対ヨルダン戦が行われます。得失点差を意識し、攻守の切り替えを早くして、90分間精度の高い内容で勝ちたいです。宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
(得点シーンは)川澄選手が触るだけでいいボールを出してくれました。イメージ通りです。
全体としては、まだまだ質を上げなければいけません。初戦の中国戦でふがいない戦いをしたので、自分たちがきちんとサッカーをしているんだということを見せられればと思っていました。いいところ、次につながるところはありますが、得点だけではなく、内容を濃くして質を上げていきたいです。阪口夢穂 選手(日テレ・ベレーザ)
普段であれば横に振るシーンでも、今日は早い段階で縦を狙っていきました。個人としては得点を取るのは嬉しいことですが、外しているシュートもたくさんあります。チーム全体でも、もっと取れるシーンがあったことは反省すべきだと思います。
グループステージ最終戦は中国がヨルダン相手に何点取るかわからないので、できるだけ多くの点を取りたい。ミドルシュートもクロスへの飛び込みも、常に狙っていきます。菅澤優衣香 選手(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)
自分自身、点を獲りたいと強く思っていました。ただチャンスに決めきれなかったところは反省点ですし、満足はしていません。高さは自分の持ち味なので、そこで得点を取り切れたのはよかったです。クロスボールが来たらヘディングしようと思っていました。こういった大会でアピールすることは大事なこと。今日に限らず頑張ります。
なでしこジャパン 3-0 台湾女子代表
(前半2-0)2014年9月22日(月) 20:00キックオフ 試合時間90分
Munhak Stadium(韓国/仁川)~スターティングメンバー~
山根絵里奈
有吉佐織、岩清水梓、北原佳奈、臼井理恵
阪口夢穂、中島依美、宮間あや、川澄奈穂美
吉良知夏、増矢理花~控えメンバー~
海堀あゆみ
長船加奈、羽座妃粋
木龍七瀬、猶本光
高瀬愛実、菅澤優衣香~得点経過~
3分 阪口夢穂(なでしこジャパン)
32分 吉良知夏(なでしこジャパン)
85分 川澄奈穂美(なでしこジャパン)~選手交代~
63分 吉良知夏 → 猶本光
69分 中島依美 → 木龍七瀬
89分 臼井理恵 → 羽座妃粋~マッチポレポート~
グループステージ最終戦。中国と勝ち点で並ぶ日本は、得失点差での1位抜けを目指し、多くの得点を狙っていきます。
髙瀬選手、菅澤選手のケガの影響により、吉良選手とともに前線に入ったのは阪口選手。右サイドハーフには川澄選手、左に増矢選手、ボランチは中島選手と宮間選手がコンビを組み、試合をスタートさせます。前半3分、有吉選手がドリブルで1人、2人と相手を抜いて持ち込み、マイナスのクロスを阪口選手へと送ります。これを冷静に決め、まずは先制に成功します。その後も増矢選手、吉良選手が積極的にシュートを放ち主導権を握りますが、なかなか追加点に結びつきません。前半途中から、日本は阪口選手をボランチに下げ、増矢選手を前へ、中島選手を右へと動かします。32分、宮間選手がペナルティエリア付近まで持ち込み、右の川澄選手へとパス。川澄選手はファーサイドへクロスを送り、これを吉良選手がヘディングで叩き込んで、2-0とします。
後半、63分には木龍選手を、69分にはボランチに猶本選手をピッチに送り出し、さらなる得点を目指します。危ない場面は作らせない日本ですが、決定的なシーンがなかなか訪れないまま84分、左からのクロスを相手GKが弾いたところに詰めていた川澄選手がループシュートを決め3-0、このまま試合は終了。
中国がヨルダンに5-0で勝利したため、得失点差で優位に立った日本が1位で、中国が2位で準々決勝進出を決めました。日本の対戦相手は、23日に行われるグループCの香港対ベトナム戦の結果によって、インド、香港、ベトナムのいずれかに決定します。
~試合後のコメント~
佐々木則夫 監督
チャイニーズ・タイペイの粘り強い攻守に苦しめられました。相手にシュートまで持っていかせなかった点は良かったですが、我々の仕掛けのところで反省点が残りました。同じグループBの中国対ヨルダンのスコアを気にしながら、なんとか1位通過することができましたが、今日の反省点をもとに、ノックアウトステージに照準をあわせていきます。チームとしては攻守にアクションする質を高めるのが第一。一日一日修正しつつ、決勝戦が一番いいゲームになるよう準備をしていきます。川澄奈穂美 選手(INAC神戸レオネッサ)
(2点目は)宮間選手からのボールが来たときにシュートを狙おうとも思いましたが、相手GKの位置がずれていて、ファーに吉良選手が見えたのでクロスを選択しました。宮間選手、阪口選手がしっかりとまわりを見ていてくれた結果です。(3点目の自身の得点は)左サイドからのクロスが上がることは予想できていましたし、こぼれてくるシーンが試合中にも何度かあったので、いい位置につけていようと思っていました。
グループステージを1位で通過したい気持ちが強くありました。ここからの残り3試合は一つも負けられません。金メダルを目指して一丸となって頑張ります。吉良知夏 選手(浦和レッズレディース)
得点シーンは、ゴール前で宮間選手、阪口選手が崩してくれて、フリーで決めるだけでした。崩したシーンを見ていて、すごい、と思いました。FWの選手がケガで出場できないことで試合出場のチャンスをもらっていますが、みんなが出られる状態のなかで試合に出場できるようになりたいと思っています。また大舞台での大事なシーンで得点が取れていないので、そういった場面で取りたいです。ここまで2試合連続で点を取っているので、波に乗っていって、チームの勝利に貢献したいです。
なでしこジャパン 9-0 香港女子代表
(前半4-0)2014年9月26日(金) 20:00キックオフ 試合時間90分
Hwaseong Sports Complex(韓国/華城)~スターティングメンバー~
海堀あゆみ
岩清水梓、長船加奈、臼井理恵、羽座妃粋
中島依美、川澄奈穂美、木龍七瀬、猶本光
吉良知夏、増矢理花~控えメンバー~
山根絵里奈
有吉佐織、北原佳奈
阪口夢穂、宮間あや
高瀬愛実、菅澤優衣香~得点経過~
3分 増矢理花(なでしこジャパン)
10分 オウンゴール(なでしこジャパン)
14分 中島依美(なでしこジャパン)
26分 増矢理花(なでしこジャパン)
49分 岩清水梓(なでしこジャパン)
60分 木龍七瀬(なでしこジャパン)
66分 髙瀬愛実(なでしこジャパン)
76分 菅澤優衣香(なでしこジャパン)
81分 木龍七瀬(なでしこジャパン)~選手交代~
HT 川澄奈穂美 → 高瀬愛実
66分 増矢理花 → 菅澤優衣香
78分 中島依美 → 阪口夢穂~マッチポレポート~ グループステージを終え、ノックアウトステージに突入した女子サッカー。なでしこジャパンは、準々決勝でグループCを3位で抜けた香港女子代表と対戦しました。
佐々木監督は、今大会初先発となった羽座選手や猶本選手などを起用し、これまでの試合と選手を入れ替えて試合をスタートさせます。3分、川澄選手の右からのクロスに吉良選手がヘディング、こぼれたところに詰めていた増矢選手がヘディングで決め、早くも先制します。続く10分、右サイドから羽座選手が入れたクロスが相手選手のオウンゴールを誘い追加点。16分には中島選手のFKが決まり、立て続けに得点を奪っていきます。26分には右からのクロスに再び増矢選手が合わせ4-0。このまま後半へと入ります。ハーフタイム、佐々木監督はケガで別調整が続いていた髙瀬選手を川澄選手に代えてピッチに送り出します。49分、60分と得点を重ねるなか66分、吉良選手からのクロスに髙瀬選手がヘディングで合わせ得点を決めます。75分には途中交代で入った菅澤選手が、コーナーキックに頭であわせてさらなる得点を。最後は木龍選手のミドルシュートを相手GKがキャッチできず9-0。日本のシュート34本に対して、香港は0本と圧倒的に攻める時間が続き、日本は準決勝へと駒を進めました。
他会場では、朝鮮民主主義人民共和国、韓国、ベトナムがそれぞれ勝利し、日本の準決勝の対戦相手は、ベトナムに決定しました。
決勝進出をかけた試合は29日(月) 17:00キックオフです。~試合後のコメント~
佐々木則夫 監督
ノックアウトステージの負けたら終わりというプレッシャーがありながらも、若い選手たちが思いのほか落ち着きのあるなかでやってくれ、しっかり結果につなげてくれました。ケガ人も戻ってきて、チーム全体としていいリズムになっています。我々が持つベースが落ちてきているとグループステージで感じていたので、2日間トレーニングを積んで改善を図ってきました。質を高めて決勝戦へ向かっていきたいと思っていますが、今日は得点を多くとった後の時間帯でも攻守の切り替えの早さなどに各選手がしっかり取り組んでくれました。準決勝で対戦するベトナムは勝つ味を知ったチームですし、そう簡単にはいきません。コンディションを保ち、このまま決勝戦へと駒を進めたいと思います。髙瀬愛実 選手(INAC神戸レオネッサ)
得点を獲りたいと思っていました。いいボールが来て、しっかりと決められて自信にもなりました。合流したばかりのトレーニングではまだまだかなと思っていましたが、今日ピッチに立ってみてだいぶ戻っているという感触をつかめました。楽しかったです。もっとやりたいと思いましたし、準決勝、決勝に向けていい準備ができたと思います。チームも個人的にも結果にこだわっているので、いい準備をして、次の試合に向かいたいです。木龍七瀬 選手(日テレ・ベレーザ)
蹴りそこねてしまったかなと思いましたが、2得点とも入って良かったです。勝つことができましたが、もっと意識を高く持って次につながるゲームができたらもっと良かったと思います。増矢理花 選手(INAC神戸レオネッサ)
(得点シーンは)あとは決めるだけ、という状況だったので入ってよかったです。ただもっと自分がスペースを作って、もうひとりのFWと連携をしなければいけなかったと思います。連携が上手くいかないと守備も上手くいきません。試合を重ねるごとにやり方を掴めてきましたが、まだまだです。羽座妃粋 選手(日本体育大学)
(初先発は)たくさんの人に支えられてきたんだな、という実感が湧きました。チーム内でも声をかけてもらったので、緊張はしませんでした。サイドバックとして積極的に上がって攻撃参加し、得点に絡めればと思って試合に臨みました。もっとできたと思いますし、課題も見つかりました。オウンゴールになったシーンは、クロスの精度がもっと高ければ味方に決めてもらえたので、今後突き詰めていきたいです。ロングフィードやダイレクトのクロスは自分の特徴でもあるので、もっとピンポイントに合わせられるようになりたいです。いろんなポジションができる選手はいい選手だと思います。サイドバックとしての課題、センターバックとしての課題を改善していきたいと思います。
なでしこジャパン 3-0 ベトナム女子代表
(前半1-0)2014年9月29日(月) 17:00キックオフ 試合時間90分
Incheon Football Stadium(韓国/仁川)~スターティングメンバー~
山根絵里奈
有吉佐織、北原佳奈、長船加奈、羽座妃粋
阪口夢穂、中島依美、宮間あや、川澄奈穂美
高瀬愛実、増矢理花~控えメンバー~
海堀あゆみ
岩清水梓、臼井理恵
木龍七瀬、猶本光
吉良知夏、菅澤優衣香~得点経過~
24分 阪口夢穂(なでしこジャパン)
53分 長船加奈(なでしこジャパン)
74分 菅澤優衣香(なでしこジャパン)~選手交代~
HT 中島依美 → 吉良知夏
64分 髙瀬愛実 → 菅澤優衣香
74分 阪口夢穂 → 猶本光~マッチポレポート~ 決勝進出をかけたベトナム女子代表との戦いは、霧雨のなかキックオフを迎えました。
試合序盤、ベトナムの早いアプローチもあり、日本はボールを持っているものの、なかなかおさまらない時間帯が続きます。それでも17分には前線でパスを受けた髙瀬選手が反転してシュート、また23分には羽座選手のクロスを高瀬選手が落として増矢選手がシュートを放つなど、攻める姿勢を見せます。24分、コーナキックからこぼれてきたところ、宮間選手がゴール前にクロスを入れます。相手GKがこれを弾きますが、さらにこぼれたボールを阪口選手が落ち着いて決め、まずは先制点を得ます。その後、35分にはスルーパスに抜け出した有吉選手がGKと1対1になるもシュートは惜しくもGKに阻まれます。逆にベトナムは日本のボールを奪うと一気に前へと運びますが、日本の最終ラインを崩しきるまでにはいたりません。
後半、中島選手に替わって吉良選手がピッチへ、そのまま左サイドハーフに入ります。すると53分、コーナーキックから長船選手がダイナミックなヘディングを決め、2-0に。74分には、髙瀬選手に替わって途中出場した菅澤選手がコーナキックのチャンスを決めて3-0とします。このまま試合は終了し、日本は3大会連続の決勝進出を決めました。
他会場で行われた準決勝のもう一試合「韓国対朝鮮民主主義人民共和国戦」は、朝鮮民主主義人民共和国がアディショナルタイムに劇的ゴールを決め、試合を制しています。
アジア大会連覇を目標に挑む最後の試合、決勝 対 朝鮮民主主義人民共和国戦は、10月1日(水)20:00キックオフです。~試合後のコメント~
佐々木則夫 監督
予想以上にベトナムのボールが取れなかったという反省点がありますが、選手たちはイメージ通りにやってくれましたし、次につながるゲームにしてくれました。攻撃面ではサイドからの仕掛けや縦へのパスなどいい部分も出ましたが、守備面においては、決勝戦に向けてコントール、パススピードともに質を上げ、さらに連携を取らなければいけません。いままで準備してきたことは変わりませんので、いかに金メダルを取るか、強い気持ちを持って挑みたいと思います。阪口夢穂 選手(日テレ・ベレーザ)
点を取りたい気持ちはありましたが、たまたまです。ボールがいいところに来てくれました。宮間選手が蹴るいいボールをダイレクトで決めたいところで、なかなか得点に結び付けられずにいたので、こぼれ球でも決めることができてよかったです。
決勝戦まで中1日しかないので、いかに疲労を回復してやるかが大事になります。試合を重ねるごとにコンビネーションも良くなっていますし、誰が出てもいいように頑張ります。ただ決勝戦は相手のスピードが全然違うと思うので、最初は戸惑う部分があると思います。気を引き締めなおして臨みます。菅澤優衣香 選手(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)
得点を決められたことは良かったですが、チャンスがあったなかで何回も外しているので、そこは改善したいです。新しい選手もいるなか、今までなでしこジャパンが築いてきたサッカーはまだまだできていません。決勝まで中1日。相手の怖いところをつぶして無失点でおさえ、そのなかでFWとして点を獲りたい。勝つだけですので、チーム一丸となって頑張ります。
なでしこジャパン 1-3 北朝鮮女子代表
(前半0-1)2014年10月1日(水) キックオフ20:00 試合時間90分
Munhak Stadium (韓国/仁川)~スターティングメンバー~
海堀あゆみ
有吉佐織、岩清水梓、長船加奈、臼井理恵
阪口夢穂、宮間あや、川澄奈穂美、吉良知夏
高瀬愛実、増矢理花~控えメンバー~
山根絵里奈
北原佳奈、羽座妃粋
中島依美、木龍七瀬、猶本光
菅澤優衣香~得点経過~
12分 失点 (朝鮮民主主義人民共和国女子代表)
52分 失点 (朝鮮民主主義人民共和国女子代表)
56分 宮間あや (なでしこジャパン)
87分 失点 (朝鮮民主主義人民共和国女子代表)~選手交代~
54分 吉良知夏 → 菅澤優衣香~マッチポレポート~ 3大会連続で日本と朝鮮民主主義人民共和国の対戦となったアジア競技大会決勝。日本が2大会連続2度目の優勝を、また朝鮮民主主義人民共和国が3度目の優勝をかけた一戦は、試合序盤から激しい戦いとなりました。
先制したのは朝鮮民主主義人民共和国。12分、やや右サイドで得たFKをつなぎ、トラップして打ったシュートがゴールに吸い込まれます。追う日本はサイドからのクロスや縦パスを使ってゴールに迫りますが、なかなか得点に結びつけることができず、前半を0-1で折り返します。
後半開始早々に追加点を決められた日本は直後の54分、吉良選手に代わって菅澤選手をピッチに送り込みます。この交代により、髙瀬選手と菅澤選手が前線に、それまで前線にいた増矢選手が左サイドハーフに入り、得点を狙います。すると直後の56分、川澄選手が右サイドから入れたクロスを髙瀬選手がスルー、ファーから詰めていた宮間選手が落ち着いて流し込み、1-2とします。その後もパワープレーを仕掛けていく日本に対し、朝鮮民主主義人民共和国はカウンターで応酬。そんな展開が続く中、前掛かりになる日本の隙を冷静につき、試合を決定づけたのは朝鮮民主主義人民共和国でした。試合終了間際の87分、カウンターから日本の左サイドを突破され3得点目を決められるとこのまま試合は終了。
日本の連覇はならず、準優勝で大会を終えました。~試合後のコメント~
佐々木則夫 監督
相手の良さでやられてしまった試合でした。早いアクションへの対応がなかなか難しく、自分たちのリズムでプレーできない時間帯が長くなりました。結果、内容ともに、反省しなければいけません。パス&コントロールの質や身体の使い方を高めることは重要で、それをある程度のプレッシャーの中で出す必要がありますが、まだまだそのレベルには到達していません。
連覇はなりませんでしたが、この反省点を糧に来年の女子ワールドカップへ向かっていきたいと思います。宮間あや 選手 (岡山湯郷Belle)
もう少しサッカーらしいサッカーがしたかったと率直に思います。朝鮮民主主義人民共和国がどれだけ早くて強いかはわかっていたつもりです。チーム全体として適応できていたかといえば、そうではなかったと思います。得点を失ったあとから、長いボールが増えてしまい、効果的なかたちにはなりませんでした。質・タイミングともに完璧なカウンターを朝鮮民主主義人民共和国は持っていますが、どう対応するのか、準備が足りていなかったと思います。これに高さや強さが加わるのがアメリカです。攻め方というよりも、チームとしての守備力を上げていかなければいけません。
金メダルを獲りに来たので残念ですし、情けない思いです。岩清水梓選手 (日テレ・ベレーザ)
失点してしまってプランが変わったのは事実ですが、ロングボールが多い試合になってしまったのは悔しいです。大会を通じて厳しい試合が多くできたかというと、今日の一戦だけだと思うので、今日負けたことを次にどうつなげるかだと思います。いろんなチームと戦ってきましたが、私たちが勝たなければいけないのは決勝。ここで力を出せなかったのは実力がなかったということです。率直に悔しいですし、勝ちに来たので、申し訳ない気持ちです。