GK No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/失点 1 福元 美穂
フクモト ミホ1983.10.2 165cm 64kg 岡山湯郷Belle 77/-74 18 海堀 あゆみ
カイホリ アユミ1986.9.4 170cm 64kg INAC神戸レオネッサ 47/-41 21 山根 恵里奈
ヤマネ エリナ1990.12.20 187cm 79kg ジェフ千葉L 14/-10 DF No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/得点 2 近賀 ゆかり
キンガ ユカリ1984.5.2 161cm 53kg INAC神戸レオネッサ 94/5 12 上尾野辺 めぐみ
カミオノベ メグミ1986.3.15 157cm 50kg アルビレックス
新潟レディース29/2 3 岩清水 梓
イワシミズ アズサ1986.10.14 162cm 53kg 日テレ・ベレーザ 111/11 5 鮫島 彩
サメシマ アヤ1987.6.16 163cm 53kg INAC神戸レオネッサ 60/3 19 有吉 佐織
アリヨシ サオリ1987.11.1 159cm 52kg 日テレ・ベレーザ 34/0 23 北原 佳奈
キタハラ カナ1988.12.17 173 63 アルビレックス
新潟レディース7/0 20 川村 優理
カワムラ ユウリ1989.5.17 167cm 55kg ベガルタ仙台L 13/2 4 熊谷 紗希
クマガイ サキ1990.10.17 172cm 60kg オリンピック
リヨン
(フランス)65/0 MF No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/得点 10 澤 穂希
サワ ホマレ1978.9.6 165cm 54kg INAC神戸レオネッサ 197/82 7 安藤 梢
アンドウ コズエ1982.7.9 165cm 57kg フランクフルト
(ドイツ)123/19 8 宮間 あや
ミヤマ アヤ1985.1.28 157cm 52kg 岡山湯郷Belle 147/36 9 川澄 奈穂美
カワスミ ナホミ1985.9.23 157cm 51kg INAC神戸レオネッサ 70/19 6 阪口 夢穂
サカグチ ユメホ1987.10.15 165cm 58kg 日テレ・ベレーザ 89/26 14 田中 明日菜
タナカ アスナ1988.4.23 164cm 52kg INAC神戸レオネッサ 33/3 13 宇津木 瑠美
ウツギ ルミ1988.12.5 168cm 59kg モンペリエHSC
(フランス)78/5 20 永里 亜紗乃
ナガサト アサノ1989.1.24 165cm 59kg 1.FFCトゥルビーネ・
ポツダム(独)10/1 FW No 選手名 生年月日 身長 体重 所属 出場/得点 11 大野 忍
オオノ シノブ1984.1.23 156cm 56kg INAC神戸レオネッサ 128/39 17 大儀見 優季
オオギミ ユウキ1987.7.15 168cm 58kg VfLヴォルフスブルク
(ドイツ)115/52 22 菅澤 優衣香
スガサワ ユイカ1990.10.5 168cm 62kg ジェフ千葉L 28/9 16 岩渕 真奈
イワブチ マナ1993.3.18 155cm 53kg FCバイエルン・
ミュンヘン(独)25/3
アメリカ
準優勝 日本
3位 イングランド
日本の各受賞一覧
ブロンズボール賞 宮間あや(岡山湯郷Belle)
順位 A-Group 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失点 勝ち点 1 カナダ 1 2 0 2 1 +1 5 2 中国 1 1 1 3 3 0 4 3 オランダ 1 1 1 2 2 0 4 4 ニュージーランド 0 2 1 2 3 -1 2
順位 B-Group 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失点 勝ち点 1 ドイツ 2 1 0 15 1 +14 7 2 ノルウェー 2 1 0 8 2 +6 7 3 タイ 1 0 2 3 10 -7 3 4 コートジボワール 0 0 3 3 16 -13 0
順位 C-Group 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失点 勝ち点 1 日本 3 0 0 4 1 +3 9 2 カメルーン 2 0 1 9 3 +6 6 3 スイス 1 0 2 11 4 +7 3 4 エクアドル 0 0 3 1 17 -16 0
順位 D-Group 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失点 勝ち点 1 アメリカ 2 1 0 4 1 +3 7 2 オーストラリア 1 1 1 4 4 0 4 3 スウェーデン 0 3 0 4 4 0 3 4 ナイジェリア 0 1 2 3 6 -3 1
順位 D-Group 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失点 勝ち点 1 ブラジル 3 0 0 4 0 +4 9 2 韓国 1 1 1 4 5 -1 4 3 コスタリカ 0 2 1 3 4 -1 2 4 スペイン 0 1 2 2 4 -2 1
順位 D-Group 勝ち 分け 負け 得点 失点 得失点 勝ち点 1 フランス 2 0 1 6 2 +4 6 2 イングランド 2 0 1 4 3 +1 6 3 コロンビア 1 1 1 4 3 +1 4 4 メキシコ 0 1 2 2 8 -6 1
なでしこジャパン 1-0 スイス女子代表
(前半1-0)2015年06月08日 19:00 KickOff @BC Place Stadium(カナダ) 〜スターティングメンバー〜
山根絵里奈
岩清水梓、熊谷紗希、有吉佐織
阪口夢穂、安藤梢、宮間あや(C)、
澤穂希、宇津木瑠美
大野忍、大儀見優季
〜控えメンバー〜
福元美穂、海堀あゆみ
近賀ゆかり、鮫島彩、上尾野辺めぐみ、
川村優理、北原佳奈
川澄奈穂美、田中明日菜、永里亜紗乃
菅澤優衣香、岩渕真奈〜得点経過〜
29分 宮間あや(なでしこジャパン)〜選手交代〜
32分 安藤梢→菅澤優衣香
57分 澤穂希→川村優理
90分 大野忍→川澄奈穂美〜マッチポレポート〜
なでしこジャパンは6月8日(月)、FIFA女子ワールドカップ カナダ2015・グループステージ第1戦を迎え、バンクーバーのBC Place Stadiumでスイス女子代表と対戦しました。
試合は19:00(現地時間)にキックオフし、25,942人の観衆がピッチ上の選手たちを大歓声と拍手で迎えました。
前半、日本はやや慎重な立ち上がりを見せます。相手の攻撃を警戒しながらもはっきりとしたプレーで対応し、徐々に自分たちのペースに持ち込みます。8分、左CKのチャンスを得た日本は宮間あや選手のボールにファーサイドの岩清水梓選手が頭で合わせますがゴールを捉えることはできません。12分には相手に決定的な場面をつくられ、Ramona BACHMANN(#10)選手にシュートを許しますが、GK山根恵里奈選手がファインセーブで死守します。18分、有吉佐織選手の右クロスに大儀見優季選手、安藤梢選手が飛び込みますが、タイミングが合わず。得点チャンスをつくる日本は27分、大儀見選手がゴール前に送った浮き球に安藤選手が走り込むと相手GKと接触。これが相手のファウルとなりPKを獲得しますが、安藤選手は負傷により交代を余儀なくされました。
PKのキッカーは宮間選手、冷静にゴール左隅に決めて先制します。パスを回してチャンスを見いだす日本ですが、追加点を奪えないまま後半を迎えます。すると後半、日本は1点を追うスイスの猛攻に苦しめられます。55分にはRamona BACHMANN選手にドリブルで突破を許す場面も。耐えながら相手の隙を狙う日本は78分、安藤選手に代わって入った菅澤優衣香選手がシュートを放つも惜しくも右ポストに弾かれました。その後もスイスに攻め込まれ、苦戦を強いられた日本でしたが最後まで全員でゴールを守り切り、勝点3を獲得しました。PLAYER OF THE MATCHには宮間選手が選ばれました。
また、この試合で澤穂希選手は国際Aマッチ出場数200試合、宮間選手は150試合を達成しました。澤選手は「PKでしっかりと得点を決めたあやはさすがだと思います。自分自身200試合目であやも150試合目。一緒に出場できたことは個人的にも、そしてサッカー人生においてもすごくうれしいことです」と話していました。
なお、日本が属するグループCのもう一試合、カメルーン対エクアドルは同日16:00(現地時間)に行われ、初出場チーム同士の対決はカメルーンが6-0で勝利しています。
〜試合後のコメント〜
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表) 監督
勝点3を取れたことは良かったです。スイスのプレッシングがあまりない中、開幕戦という緊張がありつつも前半はボールを動かしていたと思います。後半も含め、もう少し冷静な試合運びができればもっと楽にできたと思いますが、1-0という状況もあって少し急ぎすぎて、ボールを動かして試合を組み立てることができませんでした。1点を失点しているスイスのゴールへの意識が高まり、我々が押される流れになったと思います。もっと落ち着いてボールを動かせる力は持っているのですが、心理的な要素からボールを失っているところがあります。その点は、時間をかけずに修正することが可能だと思います。MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
初戦の難しさと、特に後半はリズムがつかめない中で、勝点3を取れたことはチームにとってプラスに働くと思います。良い守備から良い攻撃ができるのが私たちだと思うので、押し込まれた状態であっても相手の特徴を見て、良い守備をして良い攻撃につなげていけるようにしたいです。
PKはみんなでボールを運んで最後に安藤選手が体を張って得たPKだったので、何が何でも決めなければいけないという思いでした。GKが動かなかったので自分が思ったコースに蹴れば決める自信があり、落ち着いて蹴れました。
ワールドカップの初戦で、澤選手の200試合をチームとして勝利で飾れることができ、うれしく思っています。MF #10 澤穂希 選手(INAC神戸レオネッサ)
チームの勢いにもなりますし、勝てたことは本当に良かったです。相手はスピードもありますし、個人個人の能力が高いので失点は絶対に避けたいと考えていました。みんなで体を張ってできたと思います。
この雰囲気の中でサッカーができることは光栄ですし、たくさんの日本人の方が応援に来てくれたことも嬉しかったです。まずは個人というよりもチームが勝つことが最優先なので、その中で自分自身が得点に絡めることができれば良いですし、とにかく攻撃の面でも守備の面でもチームのために自分ができることを一生懸命やりたいと思います。DF #19 有吉佐織 選手(日テレ・ベレーザ)
前半は相手があまり前からプレスを掛けてこなかったので、特に右サイドにスペースがあり上がりやすかったです。後半は少し攻め込まれるシーンもあったので、1-0で勝っていることも踏まえ、上がるのか、上がらずに後ろでリスク管理をするのかを判断するのが難しかったです。またチームとしてもうまくパスをつなげられず、我慢の時間が多くなりました。今日はピッチに出られたら自分らしくプレーしようと思っていました。攻守にわたって持ち味を出そうという意識で臨み、思い切ってプレーできたと思います。Martina VOSS-TECKLENBURG スイス女子代表監督
できることは全てやりました。選手たちは試合に入るまで少し時間がかかりましたが、時間の経過とともにパフォーマンスを上げていきました。ただ、結果として運に恵まれませんでした。PKによる失点で敗れ、とても残念です。チームのパフォーマンスを誇りに思うと同時に、最低勝点1を獲得するべき試合だったと思います。
私たちも日本と同じくらいの数のチャンスをつくりました。素晴らしいプレーをしましたが、最終的にそれを結果につなげることができませんでした。ただ、今日の試合は第2戦以降に生きると思いますし、今後が楽しみです。
なでしこジャパン 2-1 カメルーン女子代表
(前半2-0)2015年06月12日 19:00 KickOff @BC Place Stadium(カナダ) 〜スターティングメンバー〜
海堀あゆみ
近賀ゆかり、岩清水梓、熊谷紗希、鮫島彩
阪口夢穂、宮間あや(C)、川澄奈穂美、宇津木瑠美
菅澤優衣香、大儀見優季〜控えメンバー〜
福元美穂、山根絵里奈
上尾野辺めぐみ、有吉佐織、川村優理、北原佳奈
澤穂希、田中明日菜、永里亜紗乃
大野忍、岩渕真奈〜得点経過〜
6分 鮫島彩(なでしこジャパン)
17分 菅澤優衣香(なでしこジャパン)
90分 Ajara NCHOUT(カメルーン女子代表)〜選手交代〜
55分 川澄奈穂美→大野忍
64分 阪口夢穂→澤穂希
85分 菅澤優衣香→上尾野辺めぐみ〜マッチポレポート〜
FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 グループステージ第2戦、グループCのなでしこジャパンは6月12日(日本時間13日)、バンクーバーのBC Place Stadiumでカメルーン女子代表と対戦しました。
気温は18度、日差しはあるもののやや冷たい風がスタジアムを包みます。日本は第1戦のスイス女子代表戦から先発メンバーを5人入れ替えて臨みました。「チェンジサイドを図りながら両サイドのスペースを突いてFWの選手にクロスを合わせること」(佐々木則夫監督)を狙いとし、攻撃の鍵となる左サイドには鮫島彩選手、右サイドには川澄奈穂美選手が入りました。立ち上がり、日本は丁寧にボールを回してリズムをつくります。6分、川澄選手の右クロスに対し、大儀見優季選手の奥に走り込んでいた鮫島選手が押し込んで先制に成功します。守備でもファーストコンタクト、カバーを徹底し、相手に自由なプレーを許しません。17分には左ショートコーナーから宮間あや選手がゴール前に送ったボールに菅澤選手が頭で合わせて追加点をたたき込みます。
後半、宮間選手がボランチから左サイドへ、鮫島選手が左サイドバック、宇津木瑠美選手が左サイドバックからボランチにポジションを変更します。追加点を狙いに行きますが、なかなかリズムをつくれないでいると流れはカメルーンへ。幾度とあるピンチを防ぎますが、90分、右サイドを突かれて1点を失います。それでも最後までリードを守り切り、苦戦を制した日本。2-1で勝利を収めてラウンド16進出を決めました。PLAYER OF THE MATCHには、第1戦に引き続き宮間選手が選ばれました。
なお、怪我により帰国することになった安藤梢選手はスタンドで観戦。「しっかりと勝ってくれて、みんなに感謝したいです。必ず2連覇という目標を達成してくれると信じています。チームを離れても気持ちだけはみんなと一緒に戦いたいと思います」と話していました。
同日16:00(現地時間)に行われたスイス女子代表対エクアドル女子代表は10対1でスイスが勝利し、2連勝の日本がグループC首位に立っています。
〜試合後のコメント〜
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表) 監督
今日はカメルーンの選手たちの身体能力とパワーを感じながらの試合運びとなりました。立ち上がり、空いたスペースをうまく使って展開するなかで先制できたことが大きかったと思います。しかし2点を取った後、十分にボールを動かせるスペースがありながらも、サポートがぎこちなくなってしまい、ボールが動かなくなりました。相手がスピードとパワーを全面に押し出してきたところで、もっとうまくいなすことができれば良かったのですが、そこは課題だと思っています。最終的に2-1で勝利し、選手たちがよく最後まで集中して耐えて頑張ってくれたと思います。MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
本当に苦しい戦いになりました。課題はたくさんありますが、チーム全員が一丸となって勝点3を取れたことが一番大きいと思います。2試合続けて、自分たちが思ったようなプレーを後半にできていないことが課題です。判断や技術など、できることができていないと感じています。チームとして共通意識を持ち、それぞれがもう少し余裕を持ってプレーするなど改善できることはたくさんあります。今日の試合の映像を見て、次につなげたいと思います。DF #5 鮫島彩 選手(INAC神戸レオネッサ)
チームとしてグループステージの大事な試合で勝てたことは良かったです。(先制点は)試合序盤から味方が右サイドを崩してくれていたので、あの場所にいればチャンスがくると思っていました。自分がディフェンスに入るときは、前線のスピードのある選手を抑えることが役目だと思っていたのでポジショニングなどを意識して対応しました。後半はスイス戦と同様、チーム全体で押されるシーンが多くなりました。前から行くのか、みんなで固めて守るのか、どういう試合運びをするのかというチームとしての意識を統一していきたいと思います。FW #15 菅澤優衣香 選手(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)
しっかりとチーム全体で最後まで守り切り、勝点3を獲れたことは良かったです。ワールドカップは夢の舞台ですし、そこで得点を取りたいとずっと思っていたので、初ゴールはすごくうれしかったです。相手の対応はビデオを見て分かっていましたし、大儀見選手が前に走ってくれていたので、自分は裏に行こうと思っていました。良いボールが来たのであとは決めるだけでした。後半はチームとしてもう少しポゼッションができれば良かったと思っているので、次の試合では修正できるようにしたいです。Enow NGACHU カメルーン女子代表監督
選手たちはよく戦ってくれました。日本は世界で最も守備力があるチームの一つです。ゴール前で得点を挙げるのは難しいと分かっていました。試合のプランも変えた結果、最後の15分は多くのチャンスをつくることができました。世界最高のチーム相手にここまで食い下がることができ、選手たちのパフォーマンスには満足しています。2点リードされた後も前向きな姿勢を失うことなく、世界中にアフリカの女子サッカーの可能性を示すことができたと思います。
なでしこジャパン 1-0 エクアドル女子代表
(前半1-0)2015年06月16日 16:00 KickOff @Winnipeg Stadium(カナダ) 〜スターティングメンバー〜
福元美穂
鮫島彩、有吉佐織、川村優理、北原佳奈
宮間あや(C)、澤穂希、田中明日菜
大野忍、菅澤優衣香、大儀見優季〜控えメンバー〜
海堀あゆみ、山根絵里奈
近賀ゆかり、岩清水梓、熊谷紗希、
上尾野辺めぐみ
阪口夢穂、川澄奈穂美、宇津木瑠美、永里亜紗乃
岩渕真奈〜得点経過〜
5分 大儀見優季(なでしこジャパン)
〜選手交代〜
46分 北原佳奈→上尾野辺めぐみ
75分 大野忍→永里亜紗乃
80分 菅澤優衣香→岩渕真奈
〜警告〜
17分 大野忍〜マッチポレポート〜
FIFA女子ワールドカップ カナダ2015のグループステージ第3戦、グループCで首位に立つなでしこジャパンは6月16日(火)16:00(日本時間17日6時)、1位通過を懸けてWinnipeg Stadium(ウィニペグ)でエクアドル女子代表と対戦しました。
日本はGK福元美穂選手、DF北原佳奈選手、川村優理選手、MF田中明日菜選手が初の先発出場となり、途中出場のMF永里亜紗乃選手、FW岩渕真奈選手を含めると、登録選手全員がワールドカップのピッチに立ちました。ベンチには、離脱した安藤選手がグループステージ初戦で着用したユニフォームが選手たちの手によって持ち込まれました。
試合は日本のキックオフでスタート。序盤から主導権を握る日本は、両サイドバックの鮫島彩選手、有吉佐織選手が積極的に攻撃に関わり、攻撃の層を厚くしてゴールを目指します。5分、宮間あや選手の左クロスにゴール前で菅澤優衣香選手が競り合い、流れたボールに大儀見優季選手が足を伸ばして先制点を奪います。大儀見選手は試合後、「常に得点の意識を持ってあの場所に詰めています。クロスボールが良かったのであそこにボールがこぼれてきました」と得点シーンを振り返りました。日本は、前線からアプローチを掛け、高めの位置からボールを奪いにいきます。16分には有吉選手がペナルティーエリア内で3人をかわしてゴール前へ送ったボールに、宮間選手がヘディングで飛び込みますが、惜しくもバーをたたきました。連係したパスワークから攻撃のかたちをつくる日本ですが、なかなかゴールには結びつきません。
後半、北原選手に代えて上尾野辺めぐみ選手を左サイドに投入すると、宮間選手が左サイドからボランチ、田中選手がボランチからセンターバックにポジションを移します。攻撃の枚数を増やし、縦に横にボールを素早く回して相手守備を揺さぶっていきますが、攻め切れない時間が続きます。64分には左サイドを突かれてピンチを招くも、上尾野辺選手が体を張ってゴールを守ります。75分に永里亜紗乃選手、80分には岩渕真奈選手を送り込み、相手守備網を破りにかかる日本。85分、岩渕選手がドリブルで仕掛けてゴール前の大儀見選手へ、ヒールパスを受けた岩渕選手がシュートを打ちますが相手GKにセーブされます。最後まで追加点は奪えなかった日本ですが、勝点3を獲得し、グループステージを3連勝で突破しました。なお、PLAYER OF THE MATCHには第1戦、第2戦に続き宮間選手が選ばれました。試合詳細はこちら
今大会は各グループ3位チームのうち成績上位の4チームがラウンド16に進出します。なでしこジャパンはグループA(オランダ)もしくはB(タイ)、F(試合日17日)の3位チームとの対戦となり、17日にグループステージの全試合が終了した時点で対戦相手が決定します。チームは試合翌日、ラウンド16の開催地であるバンクーバーに移動し、23日(火)の決戦に備えます。〜試合後のコメント〜
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表) 監督
早い時間帯に得点できたのでもう少し点が取れるかもしれないと思っていたのですが、エクアドルが一戦一戦を通して質を上げてきた中で2点目をこじ開けることができませんでした。攻撃の形はつくることができたので次につなげたいと思います。また、全員がワールドカップのピッチに立てたことは一つの収穫です。各国のレベルも、個の質も、想像以上に上がってきていると感じています。ノックアウトステージでは、われわれがイニシアチブをとれる試合はそうありません。持ち前の粘り強さと、数少ないチャンスをしっかりとものにすること。ラウンド16までの一週間で日本らしいサッカーができるように準備していていきたいと思います。
MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
エクアドルを無失点で抑えたこと、勝点3を取れたことは自分たちの自信にしたいと思います。得点が少ないことに関しては、前向きに準備したいです。前半はボールを動かしているように見えても、意外と相手が動いておらず崩し切れていない部分があったので、後半は少しリスクを背負いながらも速い攻撃やボールを前後に動かすことを意識していたつもりです。ワールドカップで、3試合勝つということは簡単なことではありません。それぞれが頑張って、チーム全員の力でここまで戦ってこられている結果だと思います。
DF #19 有吉佐織 選手(日テレ・ベレーザ)
相手のセンターバックを引き出すために、サイドの攻撃では2対1などの数的有利な状況をつくってブロックを崩すイメージでプレーしましたが、得点につながるプレーができませんでした。その部分は修正しなければなりません。自分のポジションは、変なボールの奪われ方をすると裏のスペースが空いて相手のカウンターに遭いやすいので、攻撃で上がったときはシュートで終わることを大事にして臨みました。エクアドルは前線の選手にスピードのある選手がいたので、GKを含めてDFラインでのリスク管理を心がけて、しっかりと声を掛け合いながら対応できるよう努めました。
FW #16 岩渕真奈 選手(FCバイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
10分間はあっという間でした。試合に入るときは、チームの攻撃が停滞していたり、ゴールが必要な状況だと思っているので、シュートまでいくことや仕掛けの部分など、自分の良さを出すことを意識していました。3週間近くリハビリをしてきて、こうしてワールドカップのピッチに立てたたことに関しては、本当にチームメートに感謝したいです。ゴールという結果につながらなかったことは悔しいですが、自分自身、一歩を踏み出せたことは良かったです。ラウンド16まで約一週間、良い準備をして臨みたいです。
Vanessa ARAUZ エクアドル女子代表監督
第1戦、第2戦と大敗を喫してしまいましたが、今日の試合ではなぜ私たちがこの大会に出場しているかを証明できたかと思います。南米予選を勝ち抜いたチームとして、エクアドルの名誉を守ることができました。カメルーンが6点、スイスが10点を決めたのなら、日本は15点を決めると予想した人がほとんどだと思います。でも、私たちは最後までアグレッシブにプレーしました。日本のパス、動き、戦術、組織、技術は素晴らしかったです。日本が連覇するよう祈っています。彼女たちと対戦できたことを誇りに思います。今大会の経験をもとにエクアドル女子サッカー界の発展につなげていきたいと思います。
なでしこジャパン 2-1 オランダ女子代表
(前半1-0)2015年06月23日 19:00 KickOff @BC Place Stadium(カナダ) 〜スターティングメンバー〜
海堀あゆみ
岩清水梓、熊谷紗希、鮫島彩、有吉佐織
阪口夢穂、宮間あや(C)、川澄奈穂美、宇津木瑠美
大野忍、大儀見優季〜控えメンバー〜
福元美穂、山根絵里奈
近賀ゆかり、上尾野辺めぐみ、川村優理、
北原佳奈
澤穂希、田中明日菜、永里亜紗乃
菅澤優衣香、岩渕真奈〜得点経過〜
10分 有吉佐織(なでしこジャパン)
78分 阪口夢穂(なでしこジャパン)
90+2分 Kirsten VAN DE VEN(オランダ女子代表)〜選手交代〜
66分 大野忍→岩渕真奈
80分 川澄奈穂美→澤穂希
〜警告〜
50分 有吉佐織〜マッチポレポート〜
なでしこジャパンは6月23日、バンクーバーのBC Place StadiumでFIFA女子ワールドカップ カナダ2015ノックアウトステージ1回戦(ラウンド16)でオランダと対戦。DF有吉佐織選手とMF阪口夢穂選手(ともに日テレ・ベレーザ)のゴールで2-1の勝利を収め、優勝した2011年大会に続いて2大会連続でベスト8進出を決めました。阪口選手がこの試合の最優秀選手に選ばれました。
日本はGKに海堀あゆみ選手(INAC神戸レオネッサ)、最終ラインに有吉選手、岩清水梓選手(日テレ・ベレーザ)、熊谷紗希選手(オリンピック・リヨン)、鮫島彩選手(INAC神戸レオネッサ)を起用してボランチを阪口選手と宇津木瑠美選手(モンペリエHSC)で構成。攻撃陣には右MFに川澄奈穂美選手(INAC神戸レオネッサ)、左MFに宮間あや選手(岡山湯郷Belle)、大野忍選手(INAC神戸レオネッサ)と大儀見優季選手(VfLヴォルフスブルク)を2トップに置く布陣でスタートしました。
立ち上がりこそ、ワールドカップ初出場のオランダに日本のDFの裏を取られて、FW Vivianne MIEDEMA 選手の折り返しをMF Sherida SPITSE選手に狙われる場面がありましたが、その後は安定した守備を披露。相手が日本の守備陣の裏へ入ろうとする動きにうまく対応し、前線からも積極的にプレスをかけて、日本が試合を支配しました。
先制点は10分でした。左サイドを攻め上がった宮間選手のクロスに大儀見選手が頭で合わせるとクロスバーを直撃。その跳ね返りを相手DFがクリアしましたが、これを攻め上がった有吉選手が拾って右足を振り抜いて決めました。有吉選手は代表初ゴールです。
日本はその後も川澄選手、有吉選手、阪口選手らが相手ゴールを狙い、29分には大野選手と大儀見選手が相手選手を囲い込んでボールを奪うと大儀見選手がミドルレンジからシュートを放ちます。大儀見選手は前半終了間際にも1本ミドルからゴールを狙い、その1分後には大野選手が右サイドからのクロスに頭で合わせましたが、ボールは枠の外へ流れました。
後半の立ち上がり、オランダはボールをつないで攻撃を組み立てようと試みます。さらに53分にはDanielle VAN DE DONK 選手に代えてFW Kirsten VAN DE VEN 選手を投入して攻撃の活性化を図ります。77分にはオランダがCKから決定機を作り、GK海堀選手のパンチングにVAN DE VEN選手が反応しましたが、阪口選手がゴール前で止めました。
日本の2点目はその直後の78分、中盤での守備から生まれました。
中盤右サイドで阪口選手、川澄選手が相手にプレスをかけてボールを奪い、途中交代出場の岩渕真奈選手から大儀見選手、そして宮間選手へとつなぎ、宮間選手がゴール前へ折り返します。これを岩渕選手がスルーして、後ろから前線に顔を出した阪口選手が左足で捉えてゴールネットを揺らしました。日本はその後、川澄選手に代えて澤選手を投入。後半アディショナルタイム、VAN DE VEN選手に右サイドからのクロスにヘディングで合されて1点を返されましたが、最後まで集中を切らさずに2−1で逃げ切り、ベスト8進出を決めました。
準々決勝では日本は27日にエドモントンでオーストラリアと対戦します。その他の対戦カードは、26日に中国対アメリカ戦とドイツ対フランス戦、27日にイングランド対カナダ戦が行われます。
〜試合後のコメント〜 佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表)監督
この6日で攻撃の準備をしたことは間違いないですが、今日の勝因は攻撃ではなくて守備だと思います。CKで危ない場面はありましたが、流れの中での守備や前線からの守備は非常に良かったですし、守備から生まれた攻撃の展開でした。守備のバランス、決断力は評価すべきだと思っています。次に対戦するオーストラリアは今大会で非常にレベルが上がってきています。今最も可能性を持ったチームだと思っているので、心して戦わないといけないと考えています。MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
相手がサイド攻撃にこだわってくれたのでやりやすかったです。ただ、これからの相手は自分たちの良さを消してくるので楽観は出来ないと、今日戦ってみて感じました。私たちは今日やれたくらいのことはできないといけないと思います。今日の試合も良いところも、そうでないところもありましたが、これをプラスに捉えて一つ一つ良いところを出して、自分たちが大きくなれるような大会にしたいと思います。MF #6 阪口夢穂 選手(日テレ・ベレーザ)
ノックアウトステージは負けたら次がないというところで勝てたのは非常に良かったと思います。(ゴール場面は)宮間選手が折り返した時に私の前に岩渕選手がいたんですが、自分の方が態勢が良いかなと思ったので「スルー」と言う声をかけたらスルーしてくれて、ボールを置きに行きました。得意ではないんですが、入って良かったです。今日は選手の立ち位置が今までと違ってよかったと感じましたし、シュートシーンがいつもより多かったと感じました。DF #19 有吉佐織 選手(日テレ・ベレーザ)
(ワールドカップで代表初ゴールは)とても良い経験になったので、次にも活かしたいですし、もっと良いゴールにつながるようなプレーを増やしていきたいです。攻撃は全体的にボールのテンポがよかったので上がりやすかったですが、守備はもう少し修正したいと感じています。今日の修正をしっかりして、いい準備をして次に活かしたいと思います。Roger REIJNERS オランダ女子代表監督
入り方は良かったですが、先制されてからパスが雑になってボールを失う場面が多くなりました。後半少し良くなったものの、再び雑になってしまい、最後の10分は中盤の選手を前に上げて点を獲ろうとしたのですがゴールには至りませんでした。日本は非常に良いチームで、我々も頑張りましたがほとんどスペースがなくて、欲しいところにボールが来ませんでした。ですが、こういう大会に出ることで選手は成長できると思います。
なでしこジャパン 1-0 オーストラリア女子代表
(前半0-0)2015年06月27日 14:00 KickOff @Commonwealth Stadium(カナダ) 〜スターティングメンバー〜
海堀あゆみ
岩清水梓、熊谷紗希、鮫島彩、有吉佐織
阪口夢穂、宮間あや(C)、川澄奈穂美、宇津木瑠美
大野忍、大儀見優季〜控えメンバー〜
福元美穂、山根絵里奈
近賀ゆかり、上尾野辺めぐみ、川村優理、
北原佳奈
澤穂希、田中明日菜、永里亜紗乃
菅澤優衣香、岩渕真奈〜得点経過〜
87分 岩渕真奈(なでしこジャパン)〜選手交代〜
72分 大野忍→岩渕真奈
90分 阪口夢穂→澤穂希
〜警告〜
27分 岩清水梓〜マッチポレポート〜
FIFA女子ワールドカップ カナダ2015で大会連覇に挑んでいるなでしこジャパンは6月27日、エドモントンのCommonwealth Stadiumで行われた準々決勝でオーストラリアと対戦し、途中出場の岩渕真奈選手(FCバイエルン・ミュンヘン)の87分のゴールで1−0の勝利を収め、2大会連続でベスト4進出を決めました。
昨年5月のAFC女子アジアカップ決勝の再演となったオーストラリア戦は、当地では5年ぶりという猛暑の中で始まりました。
ノックアウトステージ1回戦でブラジルに勝って勢いに乗り、日本戦へ強い意気込みを見せていたオーストラリアでしたが、日本は立ち上がりから暑さを厭わない運動量とテンポの良いパスワークで相手を圧倒しました。
8分にMF川澄奈穂美選手(INAC神戸レオネッサ)の縦パスにFW大野忍選手(INAC神戸レオネッサ)が鋭く反応して右足でシュート。22分にも大野選手が川澄選手のクロスに右足を合わせましたが、いずれもシュートはわずかに枠の外へ流れます。
主導権を握った日本は、33分にも好機を迎えます。MF阪口夢穂選手(日テレ・ベレーザ)のパスを受けた大野選手がMF宮間あや選手(岡山湯郷Belle)へパス。宮間選手が放った鋭い一撃は相手GKのジャンピングセーブに阻まれました。
オーストラリアはなんとかボールを奪って日本DFの裏を突こうと試みますが、日本は守備陣が連係を保って対応し、決定的な場面を作らせません。
オーストラリアの前半のチャンスは前半終了間際、速攻で攻め込んでKyah SIMON選手がミドルレンジから狙った一本ですが、GK海堀あゆみ選手(INAC神戸レオネッサ)が抑えました。
後半に入っても日本の動きは落ちず、引き続き試合の主導権を握ります。反撃に出たいオーストラリアは54分、日本選手のボールコントロールの乱れを突いてボールを奪ったEmily VAN EGMOND選手が、左サイドのSamantha KERR選手へつないでシュートを放ちましたが、GK海堀選手がセーブしました。
日本は59分、右サイドで川澄選手から有吉選手へとつなぎ、最後はニアに入ってきた宮間選手が相手をかわしてヒールでゴールを狙いましたが、シュートはわずかに枠の外へ流れました。
その後、日本は72分に大野選手に代わって岩渕選手を送り込み、前線での動きを増やします。80分には有吉選手、85分にはFW大儀見優季選手(VfLヴォルフスブルク)がシュートを放ち、86分には岩渕選手がゴールを狙ってCKを得ます。
得点はそのCKの崩れたところから生まれました。宮間選手のCKが相手にクリアされたところを宇津木選手が右へ出し、岩清水選手がシュート。相手GKが弾いたところを岩清水選手が拾って左ポスト前の岩渕選手へパスを渡すと、岩渕選手は素早い反応でゴールに決勝点を叩き込みました。
なでしこジャパンはこの1点を最後まで守り抜き、4強進出を決めました。MF宇津木瑠美選手(モンペリエHSC)がこの試合の最優秀選手に選ばれています。
次の準決勝で、なでしこジャパンは7月1日にイングランドと再びエドモントンで対戦します。イングランドはバンクーバーでの準々決勝で開催国カナダを2−1で退けて、初のベスト4入りを決めました。
〜試合後のコメント〜 佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表)監督
得点がなかなか入りませんでしたが、選手たちは非常に良くやってくれて、最後までゲームプランが崩れずに全うしてくれました。この暑さでも勝とうと思ってあれだけ動けるところがなでしこの強みです。岩渕選手はゴール前の仕掛けが出来てパンチ力のあるシュートを持っています。「君が決めて勝つんだ」と言って送り出しました。1点差の厳しい戦いが続いていますが、非常に我慢強く戦って勝ってきて、1試合1試合が自信になっています。プレーのテンポも良くなっていますし、精神的にも我々のチーム力が上がってきていることは間違いないと思います。自信をもって次の準決勝に臨みたいです。FW #16 岩渕真奈 選手(FCバイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
ゴールが入ってくれてよかったです。こういう大会でゴールを決めることが出来て自信になります。ドイツへ行って上を目指してやって良かったです。あと2試合ありますが、1試合1試合が大事なのでしっかり準備して、結果を残せるように頑張りたいです。MF #13 宇津木瑠美 選手(モンペリエHSC/フランス)
(相手の)入り方は予想とは違いましたが、慌てずに自分たちのリズムを掴もうと、みんなで意思統一できたことが勝因だったと思います。(最優秀選手賞は)チーム全員がやるべきことをやった結果で、たまたま自分に回ってきただけですが、見ている方々に、海外で経験してきたものがこれだったと評価してもらえたことは、すごくうれしく思います。DF #3 岩清水梓 選手(日テレ・ベレーザ)
暑さは予想以上に過酷でしたが、試合に入って相手が暑さを嫌がっているのが分かったので、自分たちの方が走れると感じました。試合の入り方も良かったので勢いを持てたと思います。(得点場面は)シュートを打って止められましたが、とにかくプレーが続くようにと中に蹴ったら岩渕選手がいました。入って良かったです。良い形が作れてきているので自信が持てます。MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
得点が入る気配もありましたし、負ける気もしていませんでした。CKは入ると思っていたので、決めてもらって良かったです。ここからはチーム力の勝負なので、いいイメージを持ちながら今日出た課題をきちんと改善できるように、チーム一丸となってやることが大事です。Alan STAJCIC オーストラリア女子代表 監督
より良いチームが勝ったということです。日本は技術も忍耐力もあってチーム構成もよく、我々は守備をしなくてはいけないのに、最初の20分でかなりのエネルギーを消耗して良い判断ができませんでした。日本のパスワークと判断力は予想した以上に良くて、特にチームの化学反応と技術は本当に素晴らしかったです。我々はやるべきことができませんでした。
なでしこジャパン 2-1 イングランド女子代表
(前半1-1)2015年07月01日 17:00 KickOff @Commonwealth Stadium(カナダ) 〜スターティングメンバー〜
海堀あゆみ
岩清水梓、熊谷紗希、鮫島彩、有吉佐織
阪口夢穂、宮間あや(C)、川澄奈穂美、宇津木瑠美
大野忍、大儀見優季〜控えメンバー〜
福元美穂、山根絵里奈
近賀ゆかり、上尾野辺めぐみ、川村優理、
北原佳奈
澤穂希、田中明日菜、永里亜紗乃
菅澤優衣香、岩渕真奈〜得点経過〜
33分 宮間あや(なでしこジャパン)
40分 Fara WILLIAMS(イングランド女子代表)
90+2分 オウンゴール(なでしこジャパン)〜選手交代〜
70分 大野忍→岩渕真奈
〜警告〜
90分 大儀見優季〜マッチポレポート〜 FIFA女子ワールドカップ カナダ2015で大会連覇を目指しているなでしこジャパンは7月1日、エドモントンのCommonwealth Stadiumで行われた準決勝でイングランドと対戦。後半アディショナルタイムのオウンゴールで2-1で勝利し、2大会連続での決勝進出を決めました。
イングランドは2011年ドイツ大会のグループステージで日本が唯一負けた相手ですが、今回も厳しい戦いになりました。試合開始早々から長めのボールを前線に出して日本の守備陣の裏を狙うイングランドと、それを阻止してボールを奪い、パスで組み立てようとする日本との攻防が続きます。
20分過ぎに、日本はMF宮間あや選手(岡山湯郷Belle)の折り返しにMF宇津木瑠美選手(モンペリエHSC)がシュートを放ち、その1分後には宮間選手がFKで相手ゴールを狙いますが、ゴールを割れません。
試合が動いたのは31分でした。最終ラインからのロングパスに、この試合の最優秀選手に選ばれたDF有吉佐織選手(日テレ・ベレーザ)が相手の裏へ抜け出すと、ペナルティボックスの角で相手DFに倒されて、日本はPKを得ます。これを宮間選手が冷静に相手GKの動きを見てゴール左へ決めてリードを奪います。
しかし、イングランドはJill SCOTT 選手や Toni DUGGAN選手らにボールを集めて、じわじわと日本を押し込みます。39分には右CKでペナルティボックスに入ってきたDF Steph HOUGHTON選手を日本選手が倒したとしてPKを取られ、1分後にこれを MF Fara WILLIAMS選手に決められて同点にされます。
後半、先手を取りたい日本でしたが、イングランドはFW大儀見優季選手(VfLヴォルフスブルク)やFW大野忍選手(INAC神戸レオネッサ)らへのマークを緩めず、FW陣がなかなか前を向かせてもらえません。また、日本はセカンドボールを拾えない場面が続いて苦しい展開になりますが、冷静さと集中力をキープして対応を続けます。
イングランドは60分にEllen WHITE選手を投入し、日本が押し込まれる場面が続きます。62分にはDUGGAN選手が右ボレーでクロスバーを叩き、64分にはWHITE選手に強烈なシュートを打たれますが、これはGK海堀あゆみ選手がパンチングでゴールを守ります。
日本は70分に大野選手に代わってFW岩渕真奈選手(FCバイエルン・ミュンヘン)が入り、積極的に仕掛けてチームに攻撃のリズムをもたらします。
イングランドは少し動きが落ちてきたものの、単発で遠目からゴールを狙ってクロスバーを叩く場面を作ります。
フルタイムまで残り時間わずかになった頃、スタジアムに「ニッポン!」コールが沸き起こります。均衡が破れたのはそれから間もなく、アディショナルタイム3分の表示が出された2分後でした。
右サイドでボールを受けたMF川澄奈穂美選手(INAC神戸レオネッサ)が中央をゴール前へ駆け上がる大儀見選手へクロスを送ります。これが Laura BASSETT選手に渡り、クリアボールはクロスバーを叩いて自陣ゴールへ入り、日本が勝利を手にしました。
決勝戦は7月5日(日本時間6日)にバンクーバーで行われ、なでしこジャパンはアメリカと対戦します。前回2011年ドイツ大会と2012年ロンドン・オリンピックに続いて、主要世界大会で3大会連続の決勝での顔合わせです。
〜試合後のコメント〜 佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表)監督
今日はタフな試合になりました。もっと自分たちのサッカーができると予想していたのですが、相手は勢いがあり、非常にシンプルなサッカーを徹底してやってきて、我々はなかなかリズムを変えることができませんでした。勝因は選手たちの決勝へ行きたいという思いで、決勝へ行けば、安藤選手をバンクーバーに呼べるということもパワーになりました。オウンゴールは、我々はカウンターでしっかりとチャンスを作り、相手選手が触らなければ、大儀見選手が待っていたので、ゴールが生まれる状況でした。決勝に行くということが最大の目標でしたので、選手たちはよくやってくれたと思います。決勝では選手たちに思い切ってサッカーを楽しんでもらいたいです。DF #19 有吉佐織選手(日テレ・ベレーザ)
ゴールが入った瞬間は本当にうれしかったです。なかなか良い形でボールを回せなかったのですが、悪いボールの奪われ方をしないようにということと、相手には一発があったので声を掛け合いながら集中していました。アメリカとの決勝は厳しい戦いになると思いますが、日本らしくしっかりとパスをつなぎながら戦って、勝ちたいと思います。MF #9 川澄奈穂美選手(INAC神戸レオネッサ)
(オウンゴールの場面は)クロスに対してしっかりと中に2枚入ってくれていたので、絶対にアーリークロスでDFラインとGKの間に通せば、相手が触ってCKや味方が触ってくれる、あるいは、あわよくばああいう形になるかなと思っていました。決勝ではもう一度、世界一を取りに行くチャンスがあるので、しっかりと勝てるように良い準備をしたいと思います。MF #8 宮間あや選手(岡山湯郷Belle)
相手の8番が起点になっていると分かったので、そこを宇津木選手と自分で上手に消しながら対応しました。それは良かったと思います。毎日みんな普通の顔をして、本当にすごいことを努力し続けているので、ここに来ることができて当然だと思いますし、そういう姿を日頃から(お互いに)見ているので、仲間を信じられるところが私たちの一番の強みだと思います。Mark SAMPSON イングランド女子代表監督
本当にタフな試合でした。この結果にチームは打ちのめされていますが、できる限りのことはやりました。ゲームプランを遂行して、我々がやらせたいプレーを日本にやらせて、決定機も作り相手陣内でのプレーも多く、ボール支配率も悪くなかったはずです。PKはちょっとしたミスで、(オウンゴールの場面は)ファウルが取られずにプレーが流れて、その10秒後に失点しました。我々も王者に対して戦える力があることを示しました。自分のチームを誇りに思います。